2022.09.29アウトドアあそびにはつづきがある!
1998年11月、アウトドアで社会を豊かにしたいと創業したグランデックス。様々なアウトドアイベントの企画運営を行うと共に、埼玉・長瀞、東京・奥多摩、神奈川・葉山で常設のベースを持ちラフティングやキャニオニング、SUPのアウトドアツアーを開催しています。同社にはもう一つの顔があります。それはアウトドア用品、防災用品の商社。
なぜアウトドア会社が防災という分野に進出したのか――。
グランデックス代表取締役、加藤哲也が想いを語りました。
グランデックス 代表取締役
加藤 哲也<かとう・てつや>
1970年6月、東京都生まれ。
私立大学経営学部卒業。在学中に国内外で様々なアウトドアスポーツを学ぶ。
約4年間大手企業勤務。
1998年グランデックス創業。3児の父。
アウトドアイベントやツアー運営が主体の会社がなぜ防災用品に目を向けたのか
18年前、雪山の仕事で大きなケガをして、2~3カ月、アウトドアガイドの仕事ができなくなりました。そのとき、ふと思ったのです。「この先、自分もスタッフも、体を使う仕事だけだと厳しいのでは」と。そこで会社の一部門として、物販に挑戦してみようと考えました。早速、アウトドアで使うライトなどの小物からライフジャケットやカヌーのような遊び道具まで販売するECサイトを製作。でも、その分野では後発ですから、ほとんど売れません。当時、ファーストエイドやレスキューに関する講習会も積極的にやっていたので、救急用品やレスキュー用品、その延長線上にある防災グッズをラインナップに加えたら、結構、反応が良くて。これはいけるかもと手ごたえを感じました。
ひと昔前の防災グッズはマイナーなものが多かった
だからキャンプ等アウトドアでも使えて非常時も使えるものがいいと閃いた
ホームセンターの防災用品コーナーは割と広くて品数も豊富なのですが、商品は地味で使いにくいものが多かった。耐久性も今ひとつでした。これなら、「アウトドアグッズで代用した方がいいんじゃないか」とひらめきました。少々、コストは高くなりますが、かっこいいし、丈夫だし、使い勝手もはるかに良い。キャンプ等アウトドアでも使えて、非常時も使える。一挙両得です。アウトドアグッズを防災用品として使用することを提案していこうと決めました。
防災とアウトドア業界の橋渡しを
防災用品を販売する会社に我々がセレクトしたアウトドア用品を仕入れてもらいました。商社的な感じですね。当時、防災とアウトドアってまったく別の業界だったのです。その橋渡しをしました。
アウトドアグッズが
これほど防災に役立つなんて
クライアントからの声は良かったです。「アウトドアグッズがこれほど防災に役立つなんて」という驚きの声をたくさん聞きました。しかもアウトドアグッズは持っていて楽しい気分になる。仕方なく防災用品を備蓄するのではなく、前向きな防災を実現できたのは大きかった。
商品開発に力を入れ始めてます
活動を始めて、直ぐにオリジナルの防災セットや救急セットの企画・開発に取り掛かりました。コンパクトな防災セットを提案する先駆けです。2019年には子供や女性など焚火ビギナーをターゲットに、簡単に火起こしできるTHETORCH(スウェーデントーチ)を。専用の焚火台、スキレットセット、ゴトクなど周辺グッズもラインナップ。遊びながら火と触れ合うことは楽しいだけでなく、いざという時にも役立ちます。2022年には固形燃料を日常生活に活用するブルーキャンプシリーズを発売します。手軽な固形燃料が「防災×アウトドア」グッズにもなる。将来性を感じるシリーズです。
まず遊ぶ、が大切
まず防災となるとワクワクしません。弊社はアウトドアで遊ぶ楽しさ、素晴らしさを広めたい。遊んで楽しんでいたら、自然の中で遊べる知識や技術が身について「あれ、これ災害時も役立つ!」という流れが理想的。だからこれからもアウトドアで遊ぶ楽しさをどんどん発信していきます。今年、とある地方の村で大人の方々にラフティングを教える機会がありました。川の流れを中心に、安全に楽しく遊ぶ知識をどれだけ知っているか、身に着けるかが重要。楽しくなると知りたくなる。知らないと遊びは深くならない。結果的にそんな楽しく遊んで、学ぶ時間が防災につながるのです。
自然の中で遊ぶことは本当に素晴らしい!何故なら、その遊びにはつづきがあるんです!